真夏でもバイクに乗りたい――そんなツーリングライダーにとって、「暑さ対策」は永遠のテーマです。
筆者も例外ではなく、以前乗っていた NC750X の時代から愛用しているのが KOMINE バイク用 3Dエアメッシュシートカバー です。現在は Tracer9 GT にも装着していますが、これがまた効果抜群。今回は、過去のNC750Xでの経験も交えながら、使用感を改めてレビューしてみます。
メッシュシートカバーとは?
メッシュシートカバーは、既存のバイクシートに被せるだけのシンプルなアイテム。
厚みのある立体メッシュ構造によってシート表面とライダーのお尻の間に空間ができ、走行中に風が抜けることで蒸れや熱気を軽減します。夏のツーリングでは信号待ちや渋滞時にどうしてもシートが熱を持ちますが、その熱気を和らげてくれるのが魅力です。
装着もシートの裏側にゴム紐を回してマジックテープで留めるだけなので、とても簡単に導入できるアイテムになっています。


NC750Xで感じた劇的な変化
以前乗っていたNC750Xはシートが硬いことで有名で、さらに前下がり傾向もあったため、長時間のツーリングではお尻や腰に負担がかかりがちでした。
当時はシート角度を変えるパーツを使ったり、座布団のようなクッションを試したりと、いろいろ手を打ちましたが、最も効果を感じたのがこのメッシュシートカバーでした。
装着するとクッション性が明らかに増し、長距離走行でも疲れが軽減。
さらに、座った位置でわずかに沈み込むため、シート表皮が滑りやすいNC750Xでも着座位置が安定しました。これは通気性以外の副次的なメリットで、結果的にワインディングでも思ったより違和感なく走れたのを覚えています。
なお、導入したサイズは「Lサイズ」となります。また、前述の通り、NC750Xのシートは滑りやすい形状かつ表皮だったので、メッシュシートカバーもアンチスリップ機能付きのものを使っていました。
Tracer9 GTでの使用感
現在乗っているTracer9 GTには純正のコンフォートシートを装着しています。もともと柔らかめの座り心地なので、クッション性向上の効果は正直そこまで大きく感じません。
それでも、夏場の通気性効果は健在。走行中、お尻の下をスーッと風が抜けていくあの感覚は、一度体験すると手放せなくなります。
なお、Tracer9 GTについても、導入したサイズは「Lサイズ」でピッタリでした。今回はシート自体は滑りにくい表皮だったので、アンチスリップは無しを選びました。
メリット
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走行中にお尻の下を風が抜け、蒸れを軽減
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硬いシートではクッション性アップ、着座位置の安定にも効果
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装着・取り外しが簡単で、多くの車種に対応
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価格も比較的手頃で導入ハードルが低い
デメリット
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メッシュ素材ゆえ、ワインディングではシート上で滑る感覚がある
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スポーツ寄りの走りや頻繁なポジションチェンジでは恩恵が薄い
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デザイン的に好みが分かれる
使い分けのコツ
このアイテムは、走り方やツーリングの内容によって評価が変わります。
高速道路主体や長距離ツーリングでは効果が大きく、疲労軽減にもつながります。
一方で、ワインディングメインで頻繁に着座位置を変える場合は、滑りやすさが気になることもあります(特にシート表皮が滑りにくいと差が際立つ…)。そういう場合は外しておくのも一つの方法です。
着脱が簡単なので、場面によって付け外ししてもそれほど手間ではないので、そういう意味でも、手軽なアイテムと言えそうです。

まとめ
KOMINEの3Dエアメッシュシートカバーは、「夏場のツーリング快適性を上げたい」 というニーズにしっかり応えてくれるアイテムです。
特に、硬めで滑りやすいシートを持つバイクでは、通気性とクッション性の両面で大きな効果を発揮します。NC750Xでの猛暑ツーリングでは、このカバーのおかげで走行後の疲労感が明らかに減りました。
一方、ワインディングでの滑りやすさや、柔らかいシートではクッション性向上の効果が薄いなど、万能ではない面もあります。しかし、使う場面を見極めて活用すれば、夏のバイクライフをより快適にしてくれる頼れる相棒になるはずです。














































