これまでバイクやツーリングに関する紹介をいくつかしてきたのですが、肝心の現在の愛車である「Tracer9 GT」について触れてこなかったので、一般的な紹介を交えつつ、自分自身が感じたところをレビュー形式でお送りしたいと思います。
現在、ちょうど2年で20,000kmを走行した現オーナーの率直な感想ということで、皆様のバイク選びの参考になれば幸いです。では、まずは概要と特徴からご紹介していきます。
モデル紹介
YAMAHAの「Tracer9 GT」は、スポーツツーリングのジャンルで高い評価を受けているバイクです。現モデルの発表がされたのは2021年で、以来、多くのライダーから支持を集めています。価格帯は新車で約1,500,000円とこのクラスではかなり抑えられており、乗り出しでオプション類をいくつか付けても、軽く2,000,000円を切ってくるということで、コストパフォーマンスの面でも評価が高いです。
この価格で電子制御がてんこ盛りということもあり、発表当初から注目を集め、コロナ禍が重なったこともあり、私の購入した2022年度は納車待ちが半年を超えることが当たり前という状態でした。現在も人気のようで、カラーリングを変更しながら販売が継続されており、最近「Tracer9 GT+」というACC装備のラインナップも追加されています。
デザインとスタイリング
「Tracer9 GT」のデザインは、スポーティでありながらもツーリング向けの機能性を兼ね備えています。鋭いラインとエアロダイナミクスを考慮したスタイリングを持ちつつも、最近のトレンドであるアドベンチャー寄りのゆったりとしたライディングポジションが特徴で、長時間のライディングでも疲れにくいポジションを提供します。
このバイクのジャンルは、アドベンチャーと紹介されることもあればスポーツツアラーと紹介されることもありますが、私はYAMAHAが言う「マルチロールファイター」が最も適している表現だと思います。まさに、多用途に使える戦闘機であり、街中を流すにも、高速道路で長距離を走るにも、峠を楽しむにも、どれかに特化してないけど「ちょうどいい」パッケージだと感じます。
エンジンと性能
「Tracer9 GT」には、「MT-09」等と同じ889ccの3気筒エンジン「CP3」が搭載されています。このエンジンは、最大出力約120馬力、最大トルク93Nmを発揮し、スムーズな加速とパワフルな走りを提供します。燃費もWMTCモードで20.4km/Lと良好で、18L の燃料タンクと相まって、ツーリング中の給油回数を減らすことができます。あくまで私の乗り方でですが、峠や山間部の多いツーリングでも、20km/Lを切ることはないですし、新東名の120km/hの巡航であれば22km/L程度を維持できるので、東京~名古屋間を無給油で走り切ることが可能です。(高速道路走行時の様子は過去記事もどうぞ)
また、エンジンのレスポンスも優れており、エンジン出力モードを4つから選択することで、高速道路からワインディングロードまで、あらゆるシチュエーションで快適なライディングが楽しめます。
主要装備
Tracer9GTは、多くの先進的な機能を備えています。トラクションコントロールシステム(TCS)は、様々な路面状況での安全性を向上させ、ABSは急ブレーキ時のタイヤロックを防ぎます。さらに、「IMU」と連動した電子制御サスペンションを装備しており、2つのモードを選択することで、様々なライディングシチュエーションに応じた設定が可能です。
その他にも、クルーズコントロールやクイックシフターなどの電子制御デバイスに加えて、グリップヒーターや調整可能なスクリーンなど、長距離ツーリングを快適にするための装備が充実しています。
まとめ
今回は、「Tracer9 GT」の概要をご紹介しました。これまで様々なバイクを乗り継いできましたが、このバイクは本当に「ちょうどいい」パッケージになっています。排気量や車体サイズ、積載性や重量など高次元でバランスしつつ、最新の電子制御も一通り装備するなど、まさに「マルチロール(多用途)」に使えるバイクとなっています。
次回以降も、「Tracer9 GT」について深堀りした記事を投稿していきたいと思います。