皆さん、こんにちは!今日は今年発売されたばかりのバイク用インカム「B+COM SX1」を入手したのでご紹介します。このインカムは、SHOEIの最新ヘルメット「NEOTEC 3」や「GT-Air 3」と一体化することで、これまでにない快適なライディング体験を提供します。
実際にヘルメットに取り付けて、高速道路を含めた様々なシチュエーションでテストしてきたので、使用感を含めたレビューしたいと思います。
外観
まずは、その最大の特徴である外観から見ていきたいと思います。
ヘルメットとインカムが一体化しているため、装着感が非常に自然で、外観もすっきりとしています。もともと、「SHOEI COMLINK」という規格に合わせて作られているので当たり前といえば当たり前ですが、B+COMの操作系を維持しながら、このスペースにボタン類を収めたのは素晴らしいと思います。
他にはバッテリーユニット、スピーカー、マイク、アンテナなどがパッケージに含まれますが、すべてヘルメットに内蔵するため、外に出ているのはこのコントロールユニットのみとなります。
機能と操作性
B+COM SX1の基本的な機能や操作性は、従来のB+COMシリーズと変わりありません。ボタン配置や操作方法が同じなので、B+COMユーザーにとっては馴染みやすいでしょう。音楽の再生、ナビゲーション、通話など、必要な機能が全て揃っており、直感的に操作できます。
他社のインカムも使ってきましたが、このシンプルな操作系は非常に好感が持てます。
また、操作した際のクリック感や抵抗感も適切で、グローブしながらでも操作しやすいと感じました。
驚きの音質
インカムの音質は非常に重要な要素ですが、B+COM SX1はその期待を裏切りません。クリアで深みのある音質は、音楽鑑賞や通話時に特に感じられます。高速道路での走行中(時速100km以上)でも、風切り音に邪魔されることなくクリアな会話が楽しめるのは、大きな魅力です。実際、これまで新東名などの120km/h区間では会話が難しかったようなシチュエーションでも、非常にクリアに会話が可能でした。また、普段のナビは「Google MAP」を愛用しているのですが、この案内音声もクリアになっており、聞き取りやすさが増したと思います。
あと、音量についても十分で、スマホとインカムの2段階(別々に調整が可能)で最終的なボリューム調整をすることになるのですが、両方ともMAXの音量にすると耳が壊れますw
B+LINKで簡単接続
B+COM SX1のもう一つの特徴は、B+LINK機能による他のB+COMデバイスとの簡単な接続です。友人や仲間とのライドでも、すぐにグループ通話が開始できるため、ツーリングの楽しさがさらに広がります。周りにB+COMユーザーが多い方なら、この恩恵をすぐに享受することができるでしょう。
また、他社のインカムとの接続機能である「ユニバーサルインターコール・レシーブ」も搭載されているので、インカムのメーカーが混在するようなツーリングでもその性能をしっかりと発揮してくれます。
ただし、「ユニバーサルインターコール・レシーブ」は経験的にB+LINKよりも安定性や音質が数段下回るので、その点はご注意ください。(会話は可能ですが、ノイズや途切れなどがなかなかストレスになります…個人の感想です)
NEOTEC 3との相性抜群
SHOEIのNEOTEC 3は、その静粛性で定評があります。このヘルメットとの組み合わせにより、B+COM SX1は高速域でも快適な通話環境を提供します。NEOTEC 3の設計が優秀なのもありますが、それ自体が大きな風切り音の発生源であるインカム本体が突出していない効果も大きいと思います。全体的に風切り音を抑えた設計により、長時間のライディングでも疲れにくく、集中してライドを楽しめます。
盗難対策にもなる一体型デザイン
B+COM SX1はヘルメットに完全に組み込まれるため、インカム単体の盗難の心配がほとんどありません。この一体型デザインは、ライダーにとって非常に安心できるポイントです。これは、盗難対策でいちいちヘルメットからインカム本体を取り外していた方には地味に嬉しいポイントだと思います。
価格と取り付けの注意点
しかし、B+COM SX1にはデメリットもあります。まず、その価格です。高性能であるがゆえに価格も高めですが、それだけの価値があるかどうかは個々のライダーの判断に委ねられます。Amazonなどでは格安のインカムが多数売られていますし、国内・国外メーカーも多数参入しています。その中で明らかに高価格帯に属することから、機能だけを考えれば、コスパが良いとは言えないと思います。(基本、通販で入手できないのも痛いです…)
また、取り付け自体は比較的簡単ですが、配線や接続にはやや注意が必要です。初めて取り付ける際には、慎重に作業することをお勧めします。実際に取り付けに苦労している方が多いようで、私が購入したお店では店員さんが取り付け時の注意点を教えてくれました。(それだけ問い合わせが多いということで…)
充電の問題点
最後に、充電の手間についてです。B+COM SX1はインカム単体での充電ができず、ヘルメット全体を充電する必要があります。これは若干の不便さを感じるかもしれませんが、充電頻度が低い場合には大きな問題にはならないでしょう。
ただ、充電コネクタはUSB Type-Cとなっているので、入手性という意味では良好で、ツーリング先などで困ることは多くないと思います。
まとめ
B+COM SX1とSHOEI NEOTEC 3の組み合わせは、ライダーにとって非常に魅力的な選択肢です。高い音質、簡単な接続、そして静粛性の高さが特徴であり、これらの要素が合わさることで、より快適で安全なライディングが実現します。ただし、価格と充電の手間には注意が必要です。総じて、B+COM SX1は質の高いライディング体験を求める方にとって、非常に優れた選択肢と言えるでしょう。