バイクでのツーリングは、自由度が高く風を感じながら走る醍醐味が魅力です。しかし、長距離移動となると高速道路の利用が不可欠となり、やはり料金も気になるところです。そんなライダーに朗報なのが「二輪車定率割引」です。賛否両論ある割引制度ではありますが、上手に利用することで、コストを抑えながら楽しいツーリングが実現できます。今回は、この二輪車定率割引の詳細と賢い活用法についてご紹介します。
二輪車定率割引の概要
二輪車定率割引は、特定の日にNEXCO3社及び宮城県道路公社が管轄する高速道路を利用する二輪車に対して適用される割引制度です。
この割引は、長距離ツーリングを行うライダーにとって大きな経済的メリットをもたらします。(詳細は、NEXCO中日本のサイトも参照ください。)
hayatabi.c-nexco.co.jp
割引の内容
割引率は平日の通常料金に対して37.5%で、通常の高速道路利用料金よりも大幅にお得になります。例えば、通常の料金が4,000円の場合、この割引を適用すると2,500円ほどに抑えられます。特に長距離のツーリングでは、この割引が大きな節約となります。
対象となる日
二輪車定率割引は、土日と祝日のみが対象です。これは賛否両論あるところですが、一旦は無いよりはマシと考えます。加えて、普通車も対象の休日割引などのETC割引制度とは異なり、ゴールデンウィークやお盆などの除外日が設定されていないため、予定を立てやすくなっています。
利用条件
この割引を受けるためには、いくつかの条件があります。
- ETC車載器の装着:まず、ETC車載器が装着されていることが必須です。ETCを利用することで、自動的に割引が適用されます。バイクのETC車載器は高価ですが、料金所での煩わしさを考えると装着を是非オススメしたいです。過去に首都高の料金所で脇を軽自動車にすり抜けられた経験があり、料金支払いの一連の工程そのものがリスクだらけなので、これらを一掃できるETCはバイクにこそ必要な装備だと思います。
- NEXCOへの事前登録:割引を受けるためには、NEXCOへの事前登録が必要です。この登録はオンラインで行うことができます。NEXCO3社それぞれにサイトがありますが、この二輪車定率割引はどのNEXCOで登録しても日本全国で適用となります。登録の際は、ETC車載器やETCカードの番号が必要になりますので、あらかじめ準備しておきましょう。また、実際に走行する日程ごとに毎回申請が必要になります。この時はETC情報は自動で入るので手間はそれほどでもないですが、都度対応が必要だったり、前月の20日以降でないと申し込みが出来なかったりと、使い勝手の悪さを助長する要因となっています。
- 走行距離:一度の走行距離が80km以上であることが条件となります。短距離ではなく、一定の距離を走る場合に適用されるため、ロングツーリング向きとなっています。昨年度までは100km以上が条件だったことを考えると、若干は改善されていますが、それでも行程によっては80kmをギリギリ超えないこともあり、適用のために無駄に1つ先のインターチェンジで降りる必要があるなど、これも使い勝手の悪さにつながっています。
これらの条件を満たすことで、二輪車定率割引の恩恵を受けることができます。面倒ですが、頑張りましょう。
制限は様々あるが、37.5%の割引は魅力的
この割引制度には前述したように多くの制限や条件がありますが、37.5%の割引率は非常に魅力的です。特に長距離移動をするライダーにとって、その効果は大きく、長距離になるほど経済的な負担を大幅に軽減することができます。計画的にツーリングを楽しむために、この割引を賢く利用しましょう。
ツーリングプランとの比較
二輪車定率割引と同様に、バイクにのみ適用されるETC割引サービスに「ツーリングプラン」があります。ツーリングプランと二輪車定率割引を比較してみると、それぞれに異なるメリットがあります。
ツーリングプランは、定額制で特定エリア内かつ一定期間内であれば、複数回の乗降が可能な点が特徴です。また、平日も利用可能なので、特定のエリア内を数日間かけて周遊するような場合に効果を発揮します。(詳細はNEXCO中日本サイトも参照ください。)
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一方、二輪車定率割引は、特定の日に長距離を移動する際に有効です。例えば、遠方のツーリングスポットに一気に移動し、下道のツーリングを楽しんだあと、一気に戻って来るような場合に有効です。
自分のツーリングスタイルや予定に合わせて、最適なプランを選ぶことが重要です。
実際の活用例
東京~名古屋間の移動
具体的な活用例として、東京から名古屋までの移動を考えてみましょう。このルートは、約350kmの長距離移動となります。通常の料金であれば、かなりのコストがかかりますが、二輪車定率割引を利用すれば、約37.5%の割引が適用されます。これにより、経済的な負担が大きく軽減されます。
実際に過去記事でも触れていますが、私が東京~名古屋間をバイクで移動する場合は、ほぼこの定率割引を利用しています。金曜の夜に出発して、日付が変わった後にインターチェンジから流出すれば割引が適用されるので、時間調整をうまくすることで活用の幅が広がります。逆に日曜のうちにインターチェンジから高速道路に流入しておけば月曜に流出しても適用されます。
maximus-my.hateblo.jp
ツーリング先まで一気に移動して楽しむ
さらに、遠くのツーリングスポットへ移動する際にも、この割引を活用すれば、効率的に移動することができます。例えば、東京から長野まで一気に移動して、長野県のツーリングスポット巡るのに使えますし、さらに松本から安房峠道路(ここも二輪車定率割引の対象)を通って高山に行くなど、西へと足を伸ばすことも容易になります。割引を賢く活用することで、目的地までの移動をスムーズにし、ツーリングそのものをより楽しむことができるでしょう。
まとめ
このように、二輪車定率割引を賢く活用することで、経済的な負担を軽減し、より多くの場所を訪れることができます。特に長距離ツーリングを楽しむライダーにとっては、非常に有益な制度です。是非、この割引をうまく活用して、充実したツーリングライフを送りましょう。
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